商品・サービス向上のヒントは身近にある

投稿者: カテゴリー: ブランディングマーケティング オン 2017/01/10

「サービス向上に何か革新的なアイデアはないのか??」
上司によく言われそうなセリフですが、あなたがもし今抱えているサービスや商品に何か付加価値をプラスしたいと考えているのであれば、必ずしもその仕組み自体は革新的である必要はありません。

 

あたりまえの機能が驚きの機能に

ネット通販はもはや当たり前の時代になりました。しかも若・中年層に限ったことではありません。70歳を過ぎた私の親戚のおじさんもよく利用しています。
ネット通販には、購入履歴という機能があります。以前買った時期や数量、値段等がわかり、同じものを再注文できたりします。ネット通販では、当たり前の機能です。

話は変わりますが、以前とあるレストランに再訪問した際、こんなことがありました…
「前回お召し上がり頂いたワインは〇〇でしたが、今回は違う年代のものをご用意できますがいかがですか?」と言われたのです。
少々驚きました。ウマいウマいと言いながら飲んでいたことを覚えてくれていたのです。しかも、年代違いというちょっと嗜好の変化を伴った粋な提案してくれました。
なんだかお店の上客になれたようなとても良い気分になりました。(味の違いは正直わかりませんでしたが…)

お気づきかもしれませんが、ネット通販であれば、購入履歴から算出するオススメ商品なんて機能はさほどサプライズにはなりません。それが、レストランで行われただけで、ちょっとしたサプライズになり得るのです。この経験は、後に飲食施設のブランド体験を設計する上で非常に役に立ちました。

 

粋な心意気が信頼・固執に

逆にネット通販の例では、こんな経験がありました。
知人のお歳暮に、ネット注文した食品を送ったときのことです。
知人が忙しくて受け取れず、何日か経って保管期間が近づいたある日、
「まだ受け取られていないようなのですが、新しいものを再度お送り致しましょうか?」と買った食品業者さんから連絡がありました。聞けば賞味期限はまだ切れていないとのこと。
「私共としましても是非とも出来たてをお召し上がり頂きたいので。」と言ってくれたので、恐縮ながらもお願いすると、新しいものを送ってくれました。
画面で注文し、メールで結果が届き、お金もカードかコンビニ払いで、どこかシステムとの付き合いだと思っていたネット通販に、人の温かみを感じたことに感動し、以後、継続的な付き合いを決めました。

これに限らず、ネット通販はシステマチックな商売だからこそ、レストランではよくあるような、商品購入後に状態や味の感想を伺う連絡を試みるなど、人間味のある丁寧な対応があったら付加価値になるかもしれません。

 

Find new, Respect old.

このように、革新的な技術やアイデアがなくともサービスを向上する術はいくつも存在します。
こうした既存サービス・商品を、客観的な目線で捉え、身近なヒントと組み合わせて価値を高めていくことも、私たちが行なっている施策のひとつです。

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