消費者が見ている価値とは。

投稿者: カテゴリー: ブランディングマーケティング オン 2014/04/18

ブランディングにしてもマーケティングにしてもデザイン開発にしても、重要なのは顧客目線です。
そんなことは当たり前…。と思われるかもしれませんが、意外と自社の商品やサービスが顧客に対してどのような価値を与えているのかを「何となく」しか把握していないことがあります。

商品やサービスが顧客にとってどのような価値があるかを分析する方法のひとつとして、製品が持つレベルを下記のように5つの階層に分けて考える方法があります。
何やら難しそうな雰囲気はありますが、この類いの話は「便利な物差」と捉えて、とりあえず考え方だけを拝借し、自分が納得いくように当てはめてみれば良いと思います。

hierarchy

 

一番下から順に、コース料理を提供するレストランを例にして説明します。

ここで言う製品とは、モノに限らずサービスも含まれます。

 

(1) 中核ベネフィット … その製品で最低限得られるメリット・恩恵。
例)空腹が満たされる

(2) 基本製品レベル … (1)の恩恵を得るために必要な製品、欠いてはいけないレベル。
例)テーブル、ナイフ、フォークが揃っている

(3) 期待製品レベル … サービスを購入すれば、満たされているだろうと考えるレベル
例)待たされないで食事が出てくる。店内が清潔に保たれている。

(4) 膨張製品レベル … 顧客の期待を上回るレベル。
例)仕草や食事の様子から満腹具合を見極め、食事の量を調整してくれる。

(5) 潜在製品レベル … 将来的な可能性・ニーズをとらえたレベル。
例)再訪時に、以前食べたメニューや飲んだドリンクを店員が把握している。

 

あくまで例であり、レベル感覚はターゲットとする人たちのセグメント(地域・年齢・収入・生活習慣など)によっても大きく異なります。

当然ですが、顧客は製品と価格のバランスを見て価値があるかどうかを判断します。いくらレベルが高い製品であっても価格が高すぎれば手が出ませんし、一般的に人は高価格=高品質という心理を持っているため、安すぎた場合は品質を疑います。

コストを抑え、安めの価格設定で最低限の期待製品レベルを満たすことを目指すか、コストを掛けて価格も上げ、膨張製品レベル以上を目指すかは、的確なターゲット設定とその需要とともに探るべきですが、持続的な製品展開を目指すには、顧客の期待を良い意味で裏切る必要があるのではないでしょうか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

Copyright(C) R.SENSES All Rights Reserved.