消費者の声を鵜呑みにして大丈夫だろうか?

投稿者: カテゴリー: ブランディングマーケティング オン 2014/07/28

『お客様の声から生まれました』

店頭でよくこんなポップ広告を見かけます。
売れ行きはそれぞれでしょうが、売れない商品も多々あることでしょう。
中には「アンケートでは皆ほしがってたじゃないか!」なんて嘆かれた商品もあるのではないでしょうか。
失敗の原因は何だったのでしょうか…

 

●アンケート結果を鵜呑みにしてしまった…

消費者の考えを知るためには、アンケートやインタビューは効果的な調査方法ですが、忘れてはいけないのは「回答しなきゃモード」状態で得た結果であるということです。
与えられた質問には答えなきゃいけないため、無理やり絞り出した答えだったかもしれません。

 

●情報は偏る可能性がある

状況や環境、時期、地理。様々な要因でアンケートは偏る可能性があります。
難しい統計学を語るつもりはありませんが、真冬と真夏、北海道と沖縄、それぞれで取る衣服についてのアンケートでは、結果が大きく違ってくることは容易に想像できます。
ここまで極端でなくても、目指した商品開発に適した情報収集ではなかったかもしれません。

 

●情報は見る角度によって変わる

適切に得た情報であっても見方や考え方によって大きく変わってきますし、感覚を操作することさえ可能です。
「内閣支持率が48%で、有権者の半数近くの指示を得ていることがわかりました。」
「内閣支持率が48%で、有権者の半数に満たない支持率という結果になりました。」
このように同じ情報でも言い方ひとつで印象が大きく変わります。
アンケート情報を誤った見方で商品開発に反映させてしまったかもしれません。

 

アンケートや統計情報は、ほとんどが消費者の表面的な部分しか知ることができません。
そしてそれらの情報は、あくまでひとつのヒントであり活用するためには冷静な判断が必要となります。
情報に頼るあまり、情報が縛りとなってしまっては失敗を招く恐れもあります。

現代では、ツイッターやFacebookなどのSNS上でのつぶやきを収集・分析し、人々の深層心理を読み取ることでマーケティングに活かすことも進められています。
表面的な情報を活用することも大事ですが、今後は消費者の心の奥深くにある潜在的な欲求を理解することが重要になってくるのではないでしょうか。

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