間違いなく値上げチャンスだが一歩間違えると反感に。

Y運輸の値上げ。 昨今問題となった通販物量の増加による配達員の労働環境悪化に起因し、Y運輸は一般荷物を含めた全面的な値上げを検討しています。 ドライバーの負担が軽くなるなら…との声もありますが、果たして本当にそういうことでしょうか。

私事ですが、少し前に、イオンが年末年始に行っていた「運試しだニャン!0円にしちゃいます抽選会」に当選しました。

対象店舗で期間中に買ったレシートを集め、合計5,000円以上のお買い上げレシートで抽選会に参加でき、50人に1人0円にしちゃいますという内容です。 合計10,000円以上(5,000円を二枚など)のレシートを持っている場合は、レシート全てをかけて一攫千金を狙うもよし、5,000円ごとに小分けにして複数回チャレンジしてもよいということでした。

お正月ともあり、かき集めたレシートはそこそこの金額があったので分けることもできましたが、新年最初の運試しとして一発勝負をしてみると…大吉と書かれていました。店員さんに「すごい!全部タダですよ!」と言われて一等賞だと気付きました。たかが抽選と思ってましたが、当たってみると嬉しいものです。 当選後、抽選会場から少し離れた店内のレジで合計金額が確認され、その金額分のイオンギフトカードを頂きました。

ここからが本題です。 この手の販売戦略は、以前、「00人にひとりタダ!戦略」という記事で触れておりますが、今回のキャンペーンの場合は、全体で見たときに何パーセント還元になるのでしょうか。

『お客様の声から生まれました』

店頭でよくこんなポップ広告を見かけます。 売れ行きはそれぞれでしょうが、売れない商品も多々あることでしょう。 中には「アンケートでは皆ほしがってたじゃないか!」なんて嘆かれた商品もあるのではないでしょうか。 失敗の原因は何だったのでしょうか…

恋愛の駆け引きの方法としてよく耳にする「押してダメなら引いてみろ」。

相手に対してアプローチするだけでなく、たまに間を置くことで興味を持たせようとすることですが、マーケティングにもプッシュ戦略とプル戦略という考え方があります(売り込みと引き込み)。

プッシュ戦略は、メーカーが主導し、流通・小売業者に働きかけ、製品やサービスを積極的に売り出す戦略です。 一方プル戦略は、メーカーが消費者に直接、製品やサービスのイメージアップを図ったり、魅力を訴えることで知名度や好感度を上げ、最終的には消費者が指名買いするように誘導する戦略です。

例えば戦略会議ではこんな会話が想定できます。

世の中には高くても売れるものがあります。 今回取り上げるのは、いわゆる高級品ではなく、身近で最近よく見る「プレミアム○○」や「金の○○」といった、これまであった通常ラインナップより少し価格を上げたちょい高級路線の商品です。

ふだん買っている商品にプレミアム版が出ていたら、あまりお財布事情と照らさずに、つい手を出してしまう人も多いのではないでしょうか。 なぜ普段より高いにもかかわらず買ってしまうのでしょうか。

日本は世界一厳しい消費者を持つとされ、世界的なメーカーの多くが新製品の品質テストに日本市場を選ぶと言われています。 サイクロン掃除機で有名なあのメーカーも多くの日本限定モデルを発表し、そのテストで得られるフィードバックを世界的モデルに活かすそうです。

昔の常識、今は価値

投稿者: カテゴリー: つぶやき

「うちはずっとこれでやってきたから。」

お付き合いさせて頂いている、老舗の方の言葉でした。 お店の方にとっては創立当初からずっと続く常識だったそうです。 身内の方は気付かないかもしれませんが、外から見るとそれがものすごい価値に感じることもあります。

ファッション、グルメ、SNS。どんなものにも流行りがあります。

「流行り=一時的に世の中に広く行われること。」

一時的の意味通り、世間的な流行りには必ず終わりがありますが、流行の終わりと共に廃れて消えていく商品・サービス・店舗と、流行を機にうまく世間に浸透しその後も継続的に存在していく商品・サービス・店舗があります。その差は一体何なんでしょう。

パンケーキを例に、

前回、『「きっかけ」と「一貫性」の関係。』で、名物・看板商品を設定する例をご紹介しました。

人は大量の選択肢から選び出すことが苦手と言われています。(もちろん全ての人にあてはまるわけではありませんが)

「圧倒的な品揃え」は、来店きっかけを作るために非常に強い効力を発揮します。しかし、

「一貫性の原理」という言葉を聞いたことはありますか?

人は、行動、発言、態度、信念などに対して一貫していたいという心理が働く。という原理です。

ダイエット中の甘いもの、禁酒中の一杯だけ、禁煙中の一本だけ。どれも一度受け入れてしまったら、ついついその次も受け入れてしまうのも、一貫性の原理からと言われています。 お菓子に手を出してしまったあとに、「ダイエットは明日から」と言いながら2個3個手を出してしまうアレです。

これは物品やサービス販売などにも応用されています。 身近に存在する例を見て、ヒントを探ってみましょう。

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